ふう、今日はとっても気持ちいい朝だ。
それなのに、杉田社長、奥さんとケンカしたらしい。
「いやー、昨日は参ったよ・・・」って、トホホな表情。
「夜中に家に着いて、仕事でくたくたになっているところに、
奥さんから子供のことでいろんな話をされたんだけど、
意識もうろうとしていたから、つい結論だけ言っちゃったんだ。
そうしたら、えらい剣幕で反発されて、
そこから延々終わらなくってさ・・・。」
「え?奥様って理屈型でしたよね。
どういう話をしたんですか?」
ユカちゃん少し、心配そう。
「うん。理屈型の人には、
きちんと起承転結で話さないといけないよね。
本当は、こういうわけだから、こう思うよって説明すれば、
僕の意見を受け入れてくれたと思うんだけど、
あの時は本当に意識がもうろうとしていたから、
前置きを省いてこう思うって部分だけ言っちゃったんだよね。
すると、彼女は今までやってきたことが
否定されたと思ったんだよね。
いやー、サイグラムの講師たるもの、失敗したよ~」
社長、頭を掻いて、苦笑い。
「あの・・・うちの子供も奥様と同じタイプなんですよ。
こういう場合、どんな風に話せばよかったんですか?」
ユカちゃん、さっそくメモメモ・・・うーん、勉強熱心♪
「彼女のタイプは絶対自分の考え方を曲げないし、
人に言われて変えたくないという心理が働く傾向があるんだよね。
努力を否定されたと思うと腹が立ってしまうようなんだ。
だから、否定されると“そうじゃない”って主張をする。
“あなたのことは認めていますよ”ということを前置きして
話さないと誤解を生んでしまうんだよ。
そして、自分で気づくようにヒントだけを出していくと、
必ず自分で答を見つけるから、
そういう話し方が今まで通じやすかったんだよね」
「そうなんですか。私の子供はまだ小さいけど、
これからの会話に気をつけてみます」
だけど、サイグラムのプロである杉田社長でも、
普段は意識してサイグラム使ってるんだなあ。
まあ、何でもきちんと意識しないと、
使えないってことなんだろうけど。
特に家族に対してのコミュニケーションって、
より無意識だったりするもんね。
でも、家族に対して、意識してでもコミュニケーション
とれるようになれば、家族間で起こる悲しい事件とかも、
なくなるような気がする。
普通ではなかなかコミュニケーションが
上手くできなくても、サイグラムを活用することで
家族の誤解が減って、仲良くなれるんなら、
やっぱり便利なツールなんだと、ボクは思うな。
「この前サイグラムを受けて、子供が変わったって言ってた
山口さんいたでしょ。あの人からまた電話があってね、
子供のその日の様子で、奥さんが日中どうやって接しているかが
わかるようになったって言うんだ。」
ユカちゃんは興味津々で聞いた。
「え~?それってどういうことですか?」
「奥さんは、自分の感情をストレートに表現するタイプで、
それによってお子さんが萎縮してしまう傾向があるから、
なるべく気をつけていたんだけど、やっぱり日常の中で
どうしてもそれが起こってしまうらしいんだ。
それは仕方のないことなんだけれどね。
サイグラムを受けてよかったことは、
山口さんが仕事から帰ると、お子さんの様子が前の状態に
戻っているときがあった。
お子さんの様子の違いに気づいた山口さんが、
奥さんと話し合いをすることで、
奥さんも日頃の自分の接し方を
冷静に判断できるようになったらしいんだ。」
「へえ~。確かにサイグラムを受けたばかりのときは、
こうしようとかああしようとか思うけれど、
時間が経つにつれて忘れてしまったり、
今までの自分のクセがつい出たり、難しいですもんねえ」
「自分を無理に変える必要はないんだよ。
サイグラムの目的はそれではないんだ。
サイグラムを受けることで客観的に自分と相手のやりとりを
見つめられればいいんだから。
山口さんの場合は、それをずっと続けているだけなんだけど、
これが一番重要なんだよ。これは、いい活用例だと思ったよ。」
確かに自分の性格は変えられないもんなあ。
でも人とのコミュニケーションの仕方は変えられるし、
客観的に見る目を持つことはできる。
それを日常でやり続けることが大切なのかな?
ローマは一日にしてならず、
コミュニケーションも一日にしてならず、かも。
・・・・・私の夫は行動型だということが、つくづくわかりました。
以前から、朝起きると姿がなく、びっくりして家中を探すと、
机の上に“ちょっと旅に出ます”というメモがおいてあって、
青春18切符を買って、電車で出かけていたり、
突然、“明日USJに行くぞ!”と言い出し、
私が“だって、ホテルの予約は?”と聞くと、
“何とかなるよ”と言われたり、
とにかくびっくりの連続でした。
でも、これは彼の特性だったんですね。
私は理屈型なので、
このような思い立ったら吉日的な行動は理解できなかったのです。
セミナーを受けてから、こんなことがありました。
彼が買ってきた本で、「自転車に乗って痩せた」という内容が
あったらしく、それをとても熱心に読んでいました。
そしたらしばらくして、新しい自転車が家にあったんです(笑)
日曜日の朝、起きたら彼の姿がありません。
自転車もなくなっていたので、
「ああ、また、自転車で出かけたのね」
とのんびり思うことにしました。
お昼過ぎ、帰ってきた彼に尋ねると、
なんと彼は6時に出て、1時間半かけて、
家から30キロもある実家まで自転車で帰ったらしいんです。
実家のドアがドンドン鳴るので
お義母さんがびっくりして鍵を開けると、
「メシくわせろ~」って彼がいたって・・・
でも、私、もう笑って済ませることができるようになりました。
これもサイグラムのお陰です(*^_^*)
ありがとうどざいました。・・・・・・・
PS.彼はなんと5キロも痩せました♪
う~ん。やっぱり、行動で決める人は、アクティブだねえ。
杉田康紘社長に電話が入った。
「サイグラムを受講して、子供の話をちゃんと聞くことと、
褒めることをずっとやっていたら、
子供がよくしゃべるようになったんですよ!!」
「えっ本当?それは、よかったですねえ」杉田社長も嬉しそうだ。
「今まで、うちの妻も子供にガミガミ言っていたのですが、
それを止めたんです。
そうしたら、本当によくしゃべるようになって、
自分の感情もよく言うようになりました」
「へえ~、例えば?」
「駄々をこねるようになったんですよ。
この前は、“幼稚園に行きたくない~”とか。
今までそういうことも言わなかったから、
子供らしくなったなあって。」
「嬉しいでしょう?」
「いや、本当に。すっごく可愛いですわ」
山口さんの嬉しそうな声が受話器から漏れてきた。
杉田社長が受話器を置くと、
このやりとりを聞いていたユカちゃんが、
「私の妹も、そのお子さんと同じタイプだから・・・
そうだったんだ。」
「どうしたの?」杉田社長が聞いた。
「うちの妹は、周りからよく私と比較されていたようで、
それを母にグチっていたんだけど、母は“そんなことはない”って
いつも妹のよい所を褒めていました。
中学生の頃かな、妹が母に
“お母さんが私を褒めていてくれたから、
私はグレずに済んだ”って言ったらしいんです。」
「ああ、それはお母さん、いい子育てをしたね」杉田社長は言った。
「私も母も、妹は周りの目を気にしすぎだって思っていたんですけど、それは妹の性質によるものだったんですねえ。」
「うん、そうだね。妹さんも、山口さんのお子さんも、
人から評価されたい、尊敬されたいという気持ちが強いからね。」
「妹は自分にとても厳しい。
たとえば、“私はロクに子育てをしてない”なんて言うんです。
私から見れば、妹はちゃんと子育てをしているんだけど。
だから私は姉という立場で
ついアドバイスをしてしまうんです・・・」
「そこが、妹さんの特性なんだけどね。
今度は、妹さんを褒めるような言葉をかけたらどうかな?
きっと変わると思うよ。」
今までわからなかった妹の本当の姿が見えたようだ、
とユカちゃんはニッコリ。
家族や兄弟とのちょっとしたすれ違いも、
サイグラムが解決してくれるんだね!
仕事の打ち合わせをした後、山口さんがこんなことを言うんだ。
「実は、うちの子供、3歳半にもなるのに、
ちっともしゃべらないんですよ。
家内ともしかして何か障害があるんじゃないかって
心配してましてね・・・」
ええ~しゃべらないってだけで、障害?そんなバカな?
ってボクは思ったけど
山口さん、真剣に悩んでいるみたいだ。
「でも全く話さないわけではないんでしょう?」
杉田社長が聞いた。
「ええ、話すことは話すんですが、
他の子供に比べると言葉数が少ないのです」
山口さんの話を一通り聞いて、杉田社長はこう言った。
「山口さんも、奥さんも、思ったことはそのまま言葉にして
言ってしまうタイプですよね。」
「はい、どちらかというとそうです」
「反面、お子さんは人前で失敗したくないという気持ちが強く、
絶対に弱みを見せません。
そのため、お父さんやお母さんの前では、
慎重に言葉を選んでいると思いますよ。
お子さんがご両親の見えないところで、
一生懸命努力していることはありませんか?」
「そういえば」山口さんは、ハッとしたように言った。
「電車の絵本を一緒に見ていたら、
やたら詳しく教えてくれたので、とてもびっくりしたんです。
いつの間にこんなに覚えていたんだろうって」
「そこなんですよ。お子さんはお父さんやお母さんが
知らないところで、一生懸命本を読んでいたんですね。
基本的にこのお子さんは、
頭がとてもいい子になる特徴があります。
でも、失敗したときに“お前は出来ないな~”と言われると、
失敗を恐れるあまり、行動できなくなってしまうのです。
この子の前で“○○できないな”、なんてことを
言っていたりはしませんか?」
「確かに、家内が子供に“○○ができない”なんて言っています。」
「この子は、ほめて育てると伸びる典型的なお子さんです。
ですから、お子さんが出来ているところをしっかり見てあげて、
例えば、さっきの電車の本だったら、
“こんなに電車のこと詳しいんだ、すごいね”とか、
“今度、この電車について知りたいな。教えてくれる?”
なんて聞いてみたらどうかな。
きっと喜んで調べて教えてくれると思いますよ。」
「なるほど、そうだったんですね!!」
山口さんの顔が急に明るくなった。
「ボクは本当に心配だったんです。
でも、これでやっとほっとできました。
杉田社長、どうしてこんなにうちの子供のことがわかったんですか?」
「これが、サイグラムなんですよ。」杉田社長はにっこり。
「へえ~サイグラムって、育児の悩みも解決できるんですねえ。」
「子供達の個性を伸ばすこともできるんです」と、杉田社長。
「そうか!ぜひ、ボクも勉強したくなりました!」
山口さんはさっそくセミナーを受けることに決めたらしい。
サイグラムって育児書よりも頼りになるんだね!